債務を相続してしまった方へ

  • 親が死亡して、サラ金の借金が残されてしまった
  • 亡くなった親が、きちんと家賃や税金、健康保険料などを支払っていなかった

借金などの負債も相続の対象になるので、なにも対処しなければ相続人が負債を払わねばなりません。支払を免れるためには「相続放棄」または「限定承認」を行いましょう。

以下では債務を相続してしまった場合の対処方法を弁護士が解説します。

 

1.相続放棄

相続放棄とは、家庭裁判所で手続きをすることにより、当初から相続人ではなかった扱いにしてもらうことです(民法938条、939条)。相続放棄が認められると、その人は相続人ではなかったことになるので、負債を一切相続しなくて済みます。サラ金のキャッシングやローン、クレジットカード、事業用の借入、滞納家賃、滞納税や健康保険料等すべての債務を承継しないので、支払から逃れられます。

ただし負債だけではなく資産も承継できなくなるので、資産超過の場合に相続放棄すると損になる可能性があります。

 

2.限定承認

限定承認とは、相続人全員が共同して家庭裁判所で手続きをすることにより、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、相続の承認をすることです(民法922条、923条)。

相続人は、積極財産と消極財産のすべてを承継するものの、消極財産(借金など)については、承継した積極財産の範囲内でしか責任を負いません。

限定承認の申述がされると、相続財産の清算手続を行うことになります。この清算手続は、法律の規定及び裁判所の指示のもとに、相続人(相続人が複数の場合には相続財産管理人。民法936条)が自ら行っていくことになります。そして、この相続財産の清算手続が結了し、残余の財産があれば、相続人が相続をすることになります。

限定承認のメリットとしては、消極財産と積極財産の両方が存在し、どちらが多いのか分からないときでも、結論として消極財産の方が多い場合には、積極財産の範囲内でしか責任を負わず、積極財産の方が多い場合には、残余財産を手元に残すことができます。

しかし、限定承認のデメリットとして、相続人全員で手続きする必要があること(民法923条)、限定承認の申述や債務精算手続きが非常に煩雑であること、時間がかかること、税金がよけいにかかってしまう可能性があること(みなし譲渡所得税が発生する、準確定申告をする必要がある、居住用の不動産に関する相続税の特例を受けることができない)などが挙げられます。

 

3.相続放棄・限定承認するときの注意点

債務を相続したくないので相続放棄や限定承認を検討するなら、決して「相続財産の処分」をしてはいけません。処分とは、相続財産を壊す、使うなど、所有者でないとできないことをする行為です。相続財産を使い込んだら、もはや相続放棄や限定承認を受け付けてもらえなくなり、負債を相続するしかなくなります(民法921条。法定単純承認)。

また相続放棄や限定承認は「相続開始を知ってから3か月以内」に行う必要があるので、速めに手続きを行いましょう(民法915条)。

負債を相続したら、早めに相続放棄か限定承認を行うべきです。迷われているなら、一度弁護士までご相談ください。

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